仙台育英高校、素晴らしい準優勝に皆で拍手を送ります!

 第105回全国高等学校野球選手権大会が最高潮の盛り上がりをみせて閉幕しました。  優勝した慶応高校の皆さん、107年ぶりの優勝おめでとうございます。強力打線と好投手によるバランスの取れたチームで、「エンジョイ・ベースボール」を掲げた森林監督のもと、伸び伸びとしたプレーはとても見ごたえのあるものでした。  そして、仙台育英高校は2年連続で決勝に進み、今回は惜しくも準優勝でしたが、素晴らしいチームでした。この両者の決勝戦を観て、改めて高校野球の「新時代」到来を感じました。それもやはり若い世代の監督が、これまでの慣習を必ずしも踏襲せず変えるところは変えていく信念を持って指導されたことで、今の高校生の気質とも合致したのだと思います。今春のWBCを待たずしても大谷翔平選手の存在なども大きいのかもしれません。「野球が楽しい、大好き、格好いい」「楽しいことを一生懸命やる」という真っすぐな気持ちがどれだけ人間の力を引き出すのかを感じさせてくれたような気がしました。  私も、「けつ(おしり)バット」がいやで、中学では野球じゃない部活に入ったクチなので、うらやましくもあります(笑)。私の若き日は、スポーツと言えば何より野球で、『巨人の星』の時代ですから、「思いぃこんだぁら試練の道ぃを、行くがぁ男の、ど根性ぉ~」でした。辛いことに耐えることが自分のため(今も気質は変わってないかも(笑))というのを自然なことと受け止めていましたからね。練習だって、ウサギ飛び、空気椅子(人間椅子)。今の子には信じられないかもしれないですね。  慶応高校は、春に敗れた仙台育英の投手陣を想定して、150kmの速球を打つ練習をしてきたと聞きます。爽やかではつらつとした彼らですが、今回の優勝がそんな練習の成果であることも間違いないと思います。  仙台育英高校は、決勝だけはあの慶応高校OBによる大声援は気の毒でした。逆に昨夏は、優勝旗の白河の関越えを応援する雰囲気はあったとしても、まさに会場その場で圧倒されるのは全く違うはずで、正直、高校生にはちょっと可哀そうに思いました。しかし、選手も監督もそれを理由にせず、堂々と戦い、勝者を称える姿は本当に素晴らしかった。  思えば、1回戦から優勝候補との試合の連続。それでも、高橋君、湯田君をはじめとする力のある投手陣が試合をつくり、打線も非常に力強く、盗塁、ヒットエンドラン、クリーンナップでもバントをさせるなど多彩な攻撃が見事で、見る側も楽しませてくれる戦いぶりでした。キャプテンの山田君や司令塔の尾形君がチームをまとめ、引っ張り、橋本君が好機を何度も作り出しました。私が知る限り、開幕前に東北勢が優勝候補の筆頭というのは記憶にありません。  今大会は、史上初めて東北勢3校がベスト8に進んだり、3校は結果的に同じ東北勢との対戦で敗れるということで、間違いなく東北勢の実力が上がっていることが証明されて、これからも楽しみです。  準優勝の仙台育英高校ですが、決勝戦後、須江航監督がベンチ前で相手を称え、選手も拍手する場面が今大会で非常に印象的なシーンの一つでした。実は県大会が始まる前に、「負けた時に人間の価値が現れる。グッドルーザーたれ。」とすでに選手に話していたという逸話を聞き、改めて素晴らしい監督だと思いました。言葉の力の大きさというものも感じました。その須江監督のもと控え選手やマネージャーも含め野球部一丸となって取り組んできた上で、最高の思い出になっただろうなと思います。  あの大声援ですが、この先の長い人生の中で、周囲の空気や雰囲気にのみ込まれそうになることや、大きな力の前に自分が厳しい状況におかれる、というのは多々起きることだと思います。でも、この非常に大きな経験を得て、そんな時でも自分を見失わず、最後まであきらめずに頑張り続け、相手に敬意の気持ちを持つことこそが皆さんの勝利だと思います。「行くが男のど根性」の「ど根性」は、「根っこにある人間性」。自分を信じていきましょう。素晴らしい感動をありがとうございました!

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